鬼の舌震(奥出雲町)
鬼の舌震は黒雲母花崗岩地帯で、これを斐伊川の支流大馬木川の急流が、長年にわたり浸食し、また節理や甌穴によって造られた約2㎞にわたるV字狭谷です。河岸には切り立った絶壁、谷底には折り重なる巨岩と川の流れが生み出した侵食地形が特異な景観を作り出し、国の名勝・天然記念物に指定されています。
2013年に高さ45m、長さ160mの「舌震“恋”吊橋」とバリアフリー遊歩道が全開通し、宇根駐車場から下高尾駐車場まで全道がバリアフリー化され、車いすでも奇勝を見る事ができるようになりました。
かつてこの地には玉日姫という美しい女神が住んでいたとされています。その女神をワニが慕い、夜な夜な通ってきたのですが、それを嫌った女神は巨岩で川をせき止めて阻んでしまいました。その後、ワニは一層激しく姫を恋い慕い、「ワニが慕った」が転じて『鬼の舌震』という名前になったといわれています。